2010年02月19日

ほしいのは――

えーこの作品は「日々並べて」に掲載されている
雛鳥籠絡パロの【be knocked down to one】を元ネタにしました
なので


・人道的に反するものがあります
・キャラも崩壊してるやも
本家以外認めん


どれかひとつでも当てはまるものがありましたらスルーをお願いします
マジでお願いするよ!




ではどうぞ




このセカイに色をくれたのはアナタ。




それ以外の色はイラナイ。






ほしいのは――





目が覚めると、一番に目にしたのは白い天井。
身体を起こし横に目を向けると、テーブルの上に、鮮やかな小さなオレンジ色の花を綺麗に花瓶に挿していた。
それだけで、華やかな雰囲気を漂わせていた。



「・・・・・・」



ゆっくりとベッドから降りた。
その時、ほんのり“あの人”の香りが鼻を掠め、名残惜しかったが、大きなドアに手をかけた。












「ほいで、どないしたん?」
「どうもこうもないわ。競り落としたわ」
「へー、アリサちゃんがなー。・・・明日槍でも降るんとちゃう?」
「張った押すわよあんた」
「冗談やて」




煌びやかな大きな客室に少女二人がいた。
少女というには大人みたく、けれど、大人というには幼すぎる。
どちらともつかないコドモであった。



「しっかし、思い切ったことしたやん」
「・・・・・最初で最後よ」
「それでも、や」



金髪の少女はため息をつき紅茶を口にした。
向かい合った椅子に座っている茶髪の少女も口にした。
茶髪の少女はにやにやしながら金髪の少女を見つめている。
金髪の少女はそれを鬱陶しそうに睨んでいる。



「んで?」
「・・・・なにがよ」
「いやいやいや、普通この後は“持って”きてくれるんとちゃうん?」



ピクリと眉が動いたが、一瞬だけ。



「何で?」
「何でて・・・。“あの”アリサちゃんが競り落としたんやからものごっつ“高価なもの”やろ?」
「あんたなんかに見せるほど安くないわ」
「なんかて・・・・・あたしかてすごいんやで?」
「知ってる」
「それほど気に入ってるっちゅうことか」
「・・・・・・・」
「ま、ええわ。いずれ見せてもらうからな」
「・・・・・・見せないって言ってるでしょ」








声が聞こえる。
“あの人”の声が。
けれど別の声も聞こえる。
言ってることは分からないが“あの人”と対等に話しているから、凄いのだろう。



行きたい。
でも、行ってはいけない気がする。






そっと、ドアから覗いていると、パチっと目が合った。



露草色の瞳と。








「あ」
「え?」





「・・・・・・っ!」




時は既に遅かった。
気づいたときには翡翠の瞳がこちらを見て歩いてきた。






「あんた、いつからそこにいたの」





眉を顰めて紫紺の瞳と合わせるように屈んだ。



「・・・・あの、すみません」
「・・・・・・はぁ」
「なんや苛めたらあかんよー」
「苛めてないわよ!」
「・・・・・・・っ!」
「・・・・・・・・驚いてんで」
「・・・・・・・・はぁ」








「とりあえず言っておくわ。この狸には近づかないようにしなさい」
「なんでやねん!」
「はい」
「いや、そこも、はいとちゃうやろ!」
「いいこね」
「泣くであたし!」




翡翠の瞳は真剣だった。
言ってる事はそんなに大層なものではないが。
狸・・・茶髪の少女にとっては一大事である。



そんな和やかな雰囲気だったが。






「・・・・・・にしても、アリサちゃんが競り落としたっちゅうのが、どんなものかと思ったら」





ゾクリ、とした。
顔は笑っているが、露草色の瞳が――鋭くなった。
朗らかな雰囲気とは違う、まるで、これは“あの時”の――。




闇が覆う。
黒い籠に閉じられたセカイ。
赤い布が開けば黒のセカイしか見えない。
光はただ、ただ、自分ともう一人の子を照らすだけ。










「はやて」








鋭い声が意識を引き裂いた。





顔を上げると翡翠の瞳が露草色の瞳を突き刺す。
瞳だけではない、全身から威圧している。









「今度“そういう”目でみたら、その目を潰すわよ」









本気だった。







「・・・・っと、それは堪忍してや。そんなことしたらあたしのいる“意味”がなくなるわ」
「だったらやめなさい」
「りょーかい。お嬢様」
「・・・・・本当に潰すわよ?」
「すんません」












「悪かったわね」
「・・・・・・・何がでしょう?」
「・・・・思い出したんでしょ?」
「・・・・・・」
「こいつは目利きだから」
「めきき?」
「そ。宝石が本物かどうかを見抜き、それにあった値段をつけるのよ」
「・・・・・・」
「見てるのは・・・・・・・宝石だけではないわ」






だからか、と納得する。
自分を見たときの“あの目”はそういうことだったのかと。
だから謝ったのだろう、この人は。





なんとも言えぬ気持ちが胸に広がった。







「えーっと、あたしははやてや。よろしゅうな」
「私は・・・・・・すずか、です」
「すずかちゃんやな」





名前を言ったらニヤニヤして隣にいる人に目を移した。




「・・・・・・気色悪い笑みを向けないで下さらないかしら」
「・・・・・・綺麗な笑みで、しかも敬語できついこと言うな」
「あんたが悪いわよ」
「まー、名前がアリサちゃんらしいかなーなんて思っただけやから。・・・・・それよか、すずかちゃんは何しとったんや?」
「・・・・・・・寝てました」
「どこで?」
「答えなくていいわよ、こいつなんかに」
「ええやん、それぐらい。・・・それともイヤr「殺されたい?」・・・・・・」





アリサはいつものようなやり取りに、ため息をついた。
ティーポットを手に取り、ドアへ向かっていく。





「淹れてくるわ」
「はいはーい」
「ぁ・・・・・」
「あんたの分も持ってくるから待ってなさい」
「・・・・・・・はい」







ガチャリ、と出て行き、静かになり沈黙が訪れた。
動いたのははやて。










「で、結局どこで寝とったん?」
「・・・・・・・・それは、」
「ええて。黙っとったら分からんから」
「・・・・・・・」
「・・・・・・アリサちゃんの部屋とか?」





思わず動いてしまったのが運の尽き。
ほんの少し動いただけでも見逃さなかったのは、流石というべきか。





「・・・・・・・どうして」
「すずかちゃんから金木犀の香りがするんや。アリサちゃんは金木犀の香りが好きやからもしかしたら、っと思ったら案の定、やな」




部屋で見た小さなオレンジ色の花を思い浮かべながら聞いていた。





「正直な話、入ったことないんやで、アリサちゃんの部屋」
「あの・・・・・それは」
「多分、もう一人の子も入ったことないんとちゃうんかな?」



もう一人。
あの時一緒にいた子を連れて帰った人物だろう。
綺麗な金髪に紅い瞳の人。







「部屋はアリサちゃんの心の扉とも言える」


「それは例え親でも、親友でも許されへん」


「けど、すずかちゃんは許された」


「この意味がわかるかな」






流れるように紡がれた言葉は、嘆くような、願うような想いが込められてるように聞こえた。








そのとき私はただ、ただ、その人の顔を見ることしかできなかった。
黒い感情を押し殺し、白くあろうとする感情がみえた。














闇。一筋の光。覆う赤。見えるは仮面の貌。繋がれた鎖。






けれど私にはどれも、無でしかなかった。






そこに初めて色が見えたのは。







翠だ。













はやく   





翠が    




あのひとの





色がみたいと思った 

















あとがき
やっちゃったよ!だってあまりにもツボすぎたからさ!
本家とは比べ物にもならない出来ですが後悔は・・・・・しまくりですよ(`・ω・´)  


posted by 団子 | Comment(0) | SS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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